11月11日(日)、北海道立文学館で開催していた吉田一穂(よしだいっすい)の文学展を見学しました。
吉田一穂は北海道木古内町出身で幼少期を古平町ですごした「孤高の象徴詩人」です。
参加者は日本語?日本文学会の学生運営委員5名、引率は関谷博先生(近代文学)でした。
見学前に参加者は吉田一穂の代表作を読み、関谷先生による象徴詩の読み方のレクチャーを受けて臨みました。
吉田一穂は自らを育てた北海道の風土をインスピレーションの源とし、上京したのちも生涯にわたって乾いた硬質な象徴詩を書きつづけましたが、ときには反戦、社会批判を詩のテーマにしたり、童話を書き続けるなど、その創作の幅は「象徴詩人」に収まらないものがあります。
展示には吉田一穂が自作の詩を朗読した録音などがあり、硬質な詩のイメージを覆すようなその朗読に、学生たちは意外の感を覚えたりもしたようですが、当初全く吉田一穂を知らなかった学生たちが、この見学を機に一穂や象徴詩に関心をもってくれた様子でした。