藤ACEプログラムは、2018年4月に新設された文学部3学科全てを対象とした特別英語プログラムで、一定の条件を満たしていれば所属学科に関わらず登録することができます。 このプログラムの特徴は、所属学科での学びを深めながら、特別な英語教育環境と留学や課外活動等を連携しつつ、実践的な英語能力を体得できることです。
『ACE』とはこれらの3つの要素を表したもので、卒業してからも社会の「エース」として活躍して欲しいという大学の願いが込められています。
藤ACEプログラムでは、できるだけ入学時までにしっかりとした英語の基礎力を身につけて欲しいと考え、入学時までに一定の条件を満たした者が優先的に登録することができます。 また、入学後にもTOEICやTOEFLなどを利用した内部試験を行い、一定水準に達した者が登録できるシステムを取っています。
4月の入学時に既に以下のいずれかの外部検定試験の基準スコアを満たしている場合は、自動的にプログラムへの登録資格が与えられます。外部検定試験のスコアがない場合でも、4月の英語プレイスメントテスト(英語科目のレベル分けのためのテスト)で上位の成績をおさめた人には登録資格が与えられます(上位10~15%程度)。
登録要件(2022年4月入学者対象)
コース名 | 英検 | GTEC | TOEFL ITP |
TOEIC | TOEIC Bridge |
IELTS | TEAP (4技能) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
英語スペシャリスト?コース | CSE 2150点以上 | 1050点 以上 |
480点 以上 |
580点 以上 |
90点 以上 |
4.5以上 | 300点 以上 |
英語プロフェッショナル?コース | CSE 2000点以上 | 850点 以上 |
460点 以上 |
530点 以上 |
80点 以上 |
4.0以上 | 226点 以上 |
藤ACEプログラムに登録した学生は、目的に応じて2つのコースから選択可能です。
4年次までに | |
---|---|
TOEIC 900点を目指す | TOEIC 800点を目指す |
「スペシャリスト?コース」 | 「プロフェッショナル?コース」 |
1年間の長期留学が可能。 | 4か月の半期留学が可能 |
所属学科の基礎?専門科目を履修しながら、並行して下記のACE関連科目を履修し、授業内外で実際に英語を「使う」文化で仲間たちと切磋琢磨し成長してゆく場がACEです。また、TOEIC対策も充実しているので、高TOEICスコアで就職?進学を有利に進められることを期待しています。
科目名 | 開講期 | 条件等 | 授業内容等 |
---|---|---|---|
Academic Communication I | 前期 | I?II | 大学レベルの英語でのコミュニケーションに必要な4技能(listing, speaking, reading, wiring)の基礎を総合的に養成し、後期は基礎に加えて応用も扱う。 |
Academic Communication II | 後期 | ||
Academic Reading I | 前期 | I?II | 論文などの学術的な英文テキストを効果的に読むための基礎を養う。後期は基礎に加えて応用も扱う。 |
Academic Reading II | 後期 | ||
Academic Listening & Note-Taking | 前期 | 大学の講義などのアカデミックな内容を聞いて理解し、情報を整理?活用するためのアクティブ?リスニングのスキルを培う。 | |
Academic Speaking & Discussion | 後期 | 英語でのグループ?ディスカッションやプレゼンテーションを効果的に行うためのスキルを養う。 | |
Academic Vocabulary Development I | 前期 |
長期留学 I?II |
英語の4技能(listening, speaking, reading, writing)全ての土台となる語彙力を、英語圏の大学で必要となる基礎レベル程度まで高める。 ※長期留学希望者は必ず受講してください。 |
Academic Vocabulary Development II | 後期 | ||
Pronunciation for Communication | 前期 | 効果的なコミュニケーションのために必要な発音の基礎を、個々の音だけではなく、文や会話レベルにまで広げて訓練する。 | |
Grammar for Communication | 後期 | 自分の考えを伝えたり、相手を理解するためのツールとして文法を捉え直し、発話やライティングの質を向上させる。 | |
Interactive English A Interactive English B |
前期 後期 |
単?複 | これまでの学習で身につけた「手持ち」の英語の知識?スキルを実際に英語を使うことで活性化し、実践的な会話力を磨く。 ※トピックや内容はクラスや年度によって異なるので、シラバスで確認してください。 |
科目名 | 開講期 | 条件等 | 授業内容等 |
---|---|---|---|
Academic Skills & Strategies | 前期 | 長期留学 | 英語圏の大学で授業を受ける際に必要となる実践的な学習スキルや方略を身につける。 ※留学を希望している人は必ず受講してください。 |
CLIL English A CLIL English B CLIL English C CLIL English D |
前期 後期 前期 後期 |
単?複 | 特定のトピック(例:学習理論、言語学、歴史、異文化間コケーション、etc.)について英語「で」学ぶ科目。「CLIL」は、Content and Language Integrated Learning(内容言語統合型学習)の略。英語「を」学ぶのではなく、英語という言語を媒介として、大学入門レベルの内容をディスカッションを通じて学習する。 ※トピックや内容はクラスや年度によって異なるので、シラバスで確認してください。 |
Skills for the TOEFL I | 前期 | I?II | TOEFLのスコアアップに必要な知識やスキルを身につける。前期は主にTOEFL ITPの対策。 |
Skills for the TOEFL II | 後期 | I?II | TOEFLのスコアアップに必要な知識やスキルを身につける。後期は主にTOEFL iBTの対策。 |
Skills for IELTS I | 前期 |
長期留学 I?II |
IELTSのスコアアップに必要な知識やスキルを身につける。前期は基礎力の養成に力点を置く。 ※長期留学希望者は必ず受講してください。 |
Skills for IELTS II | 後期 | 長期留学 I?II | IELTSのスコアアップに必要な知識やスキルを身につける。後期は応用力の養成に力点を置く。 ※長期留学希望者は必ず受講してください。 |
留学事前セミナー |
半期留学 長期留学 |
長期留学?半期留学に参加する学生向けの事前準備のためのセミナー。 ※派遣候補者は必ず受講してください。 | |
留学事後セミナー |
半期留学 長期留学 |
長期留学?半期留学を終えて帰国した学生を対象とした事後指導のためのセミナー。 ※派遣留学後に必ず受講してください。 |
科目名 | 開講期 | 条件等 | 授業内容等 |
---|---|---|---|
Practical English A Practical English B Practical English C Practical English D |
前期 後期 前期 後期 |
単?複 | 「ビジネス」や「キャンパス」などのシーンで実際に英語を使ってコミュニケーションするための実用的な知識やスキルを学ぶ。 |
TOEIC Starter A TOEIC Starter B |
前期 後期 |
単?複 | TOEICのスコアアップに必要な知識やスキルを身につける。TOEIC L&R 600点が目標。 ※「A」と「B」は扱うトピックなどが異なるので、片方のみあるいは両方の履修が可能です。 |
TOEIC Intermediate A TOEIC Intermediate B |
前期 後期 |
単?複 | TOEICのスコアアップに必要な知識やスキルを身につける。TOEIC L&R 730点が目標。 ※「A」と「B」は扱うトピックなどが異なるので、片方のみあるいは両方の履修が可能です。 |
TOEIC Advanced A TOEIC Advanced B |
前期 後期 |
単?複 | TOEICのスコアアップに必要な知識やスキルを身につける。TOEIC L&R 860点が目標。 ※「A」と「B」は扱うトピックなどが異なるので、片方のみあるいは両方の履修が可能です。 |
English for Global Communication A English for Global Communication B English for Global Communication C English for Global Communication D |
前期 後期 前期 後期 |
単?複 | 国際共通語としての英語をツールとして使いながら、地球規模で重要な意味を持つ諸問題について客観的かつ論理的に思考し、自分自身の言葉で意見を述べ、文化?社会的背景や考えの異なる人々と意義のある対話をするための英語力と批判的思考スキル(critical thinking skills)のしっかりとした基盤を作る。 ※トピックや内容はクラスや年度によって異なるので、シラバスで確認してください。 |
Writing for Career Success | 後期 | 卒業後のキャリアにおいて必要となるビジネス?ライティングの基礎を養成する。社内?社外Eメール、プレゼン資料、その他ビジネス文書を中心に扱う。 |
このプログラムでは、「ACE関連科目」として指定されている英語科目をコースや目的に沿って計画的に履修しながら(1年次4月から登録した場合は4年間で合計26~50単位)、それぞれの希望に合わせて留学や国内語学研修等に参加したり、レベル別に受講できるTOEIC対策科目やeラーニングを活用して、卒業時までに大幅な英語力アップを目指します。3年次後期までにTOEICでハイスコアを獲得できれば、就職活動も有利に進めて行くことができます。
4年間の体系的な学習を通じて高い英語力を確実に養成するためのプログラム構成
留学トラック (イギリス?アメリカ) |
留学トラック (オーストラリア) |
国内トラック (留学なし) |
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1年次 |
前期 |
??プログラムに登録(4月) |
??プログラムに登録(4月) |
??プログラムに登録(4月) |
後期 |
??基礎?アカデミック関連科目を中心に履修 |
??基礎?アカデミック関連科目群を中心に履修 |
??基礎?アカデミック関連科目群を中心に履修 |
|
プログラム継続の基準 |
??TOEIC 600点程度 または |
|||
2年次
|
前期 |
??応用?留学関連科目群を 中心に履修 |
??応用?留学関連科目群を 中心に履修 |
??応用?留学関連科目群及び実践キャリア関連科目群を中心に履修 |
後期 |
??イギリス協定校(リーズ大学)またはアメリカ協定校 (WWU)にて科目を履修 |
??ACEプログラム関連科目を履修 |
??応用?留学関連科目群及び実践?キャリア関連科目群を中心に履修 |
|
プログラム継続の基準 |
??TOEIC 650点程度 または |
|||
3年次
|
前期 |
??イギリス協定校(リーズ大学)またはアメリカ協定校(WWU)にて科目を履修 |
??オーストラリア協定校 (グリフィス大学または オーストラリアカトリック大学)にて科目を履修 |
??ACEプログラム関連科目を履修 |
後期 |
??ACEプログラム関連科目を履修 – 6単位(目安) |
??オーストラリア協定校 (グリフィス大学またはオーストラリア カトリック大学)にて科目を履修 |
??ACEプログラム関連科目を履修 |
|
プログラム継続の基準 |
??TOEIC 700点程度 または |
|||
4年次
|
前期 |
(ACEプログラム関連科目を履修) |
(ACEプログラム関連科目を履修) |
(ACEプログラム関連科目を履修) |
後期 |
(卒業研究など) |
(卒業研究など) |
(卒業研究など) |
|
修了要件 |
??プログラム関連科目 |
??プログラム関連科目 |
||
プログラム修了証の授与 |
留学トラック (イギリス?アメリカ) |
留学トラック (オーストラリア) |
国内トラック (留学なし) |
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---|---|---|---|---|
1年次 |
前期 |
??プログラムに登録(4月) |
??プログラムに登録(4月) |
??プログラムに登録(4月) |
後期 |
??基礎?アカデミック関連 科目を中心に履修 |
??基礎?アカデミック関連科目群を中心に履修 |
??基礎?アカデミック関連科目群を中心に履修 |
|
プログラム継続の基準 |
??TOEIC 600点程度 または |
|||
2年次 | 前期 |
??応用?留学関連科目群を中心に履修 |
??応用?留学関連科目群を 中心に履修 |
??応用?留学関連科目群及び実践?キャリア関連科目群を中心に履修 |
後期 |
??イギリス協定校(リーズ大学)またはアメリカ協定校 (WWU)にて科目を履修 |
??ACEプログラム関連科目を履修 |
??応用?留学関連科目群及び実践?キャリア関連科目群を中心に履修 |
|
プログラム継続の基準 |
??TOEIC 650点程度 または |
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3年次 | 前期 |
??イギリス協定校(リーズ大学)またはアメリカ協定校(WWU)にて科目を履修 |
??オーストラリア協定校 (グリフィス大学または オーストラリアカトリック大学)にて科目を履修 |
??ACEプログラム関連科目を履修 |
後期 |
??ACEプログラム関連科目を履修 – 6単位(目安) |
??オーストラリア協定校 (グリフィス大学または オーストラリアカトリック大学)にて科目を履修 |
??ACEプログラム関連科目を履修 |
|
プログラム継続の基準 |
??TOEIC 700点程度 または |
|||
4年次 |
前期 |
(ACEプログラム関連科目を履修) | (ACEプログラム関連科目を履修) | (ACEプログラム関連科目を履修) |
後期 |
(卒業研究など) |
(卒業研究など) |
(卒業研究など) |
|
修了要件 |
??プログラム関連科目 |
??プログラム関連科目 |
||
プログラム修了証の授与 |
プロフェッショナル?コース(TOEIC到達目標スコア800点)に登録した場合
?カナダまたはアメリカへの半期(約4か月間)の語学留学(協定校の語学センター等で留学生向けの英語科目を受講するタイプの留学)が可能。
スペシャリスト?コース(TOEIC到達目標スコア900点)に登録した場合
?イギリス?アメリカ?オーストラリアのいずれかへ、長期(9~10か月)の学部留学(協定校で通常の学部授業を受講するタイプの留学)が可能。
大学から奨学金が支給されるため、年度ごとに派遣する人数枠が決められており、外部検定試験のスコアや成績、面接等に基づいて選考が行われます。スペシャリスト?コースから応募できる学部留学については、協定校が定める高い英語スコア要件を満たす必要がありますが(概ねIELTS 6.0以上)、2018年度のプログラム開設以降、多くのACE受講生がこの高い壁を突破しています。(2018年から2022年度までの間にIELTS 6.0以上のスコアを獲得したACE受講生は、合計12名に上ります。これは、この規模の大学としては特筆すべき人数であるといえます。)
残念ながら、2020年2月から世界を覆ったコロナ禍の影響により、実際に協定校留学に派遣できたACE受講生の数は(特に2020年度?2021年は)少なくなりましたが、2022年度より派遣留学を順次再開していますので、今後さらに多くのACE受講生を海外協定校に送り出せるものと期待しています。
※カッコ内の数字は、コロナ禍の影響のため留学そのものが中止となってしまった派遣候補者の数(要件を満たしていたもののコロナ禍による留学中止のため選考面接を受けられなかった応募者を含む)
タイプ |
語学留学(プロフェッショナル) |
学部留学(スペシャリスト) | |||
---|---|---|---|---|---|
カナダ | アメリカ | イギリス | アメリカ |
オーストラリア |
|
2019年度 | 10 | ||||
2020年度 | (16) | (5) | 1 | ||
2021年度 | (7) | (3) | |||
2022年度 | 13 | (2) | |||
2023年度 | 選考中 (23年9月出発予定) |
2 (23年2月出発予定) |
留学に参加しない場合でも、国内で実施する英語研修や、スコアアップに焦点を合わせたレベル別TOEIC対策科目、および本学のLMS (Learning Management System:オンライン学習管理システム)であるGlexa上でACE受講生の特典として提供しているeラーニングなどを通じて、各受講者のレベルや希望に応じて英語学習を深めていくことが可能です。これまでに実施した国内英語研修には以下のものがあります。
NPO法人ワールドユースジャパン(WYJ)とのコラボ
WYJが提供している日本文化を体験するプログラムで来日したアメリカの高校生と、文化やコミュニケーションスタイルの違いなどについてお互いに学び合いました。
グローバル教育の専門企業であるISAが提供する「エンパワーメント?プログラム」
(5日間のall English短期集中研修)日本各地の大学院等で学んでいる海外留学生が4~5名の小グループに1名ずつリーダーとして入り、現代を生きる女性としてグローバルに活躍するためのマインドセットやジェンダーをめぐる諸問題、将来のキャリアプランなどについて英語でのディスカッションやプロジェクトに共同で取り組み、最後に参加者一人一人が将来の目標をプレゼンテーション形式で発表しました。(コロナ禍の影響により、2022年3月の実施回はオンラインでの開催となりました。)
実践?観光通訳プログラム
全国通訳案内士(国家資格)の指導のもとで、実際に観光施設で外国語での観光ガイドを行う「体験型」学習プログラム。通訳案内士の仕事内容や実際の観光地での実務についての事前学習を行った上で、プログラム当日は札幌市内の白い恋人パークで実際に英語でのガイドトークを体験しました。(協力:北海道通訳案内士協会)
また、本学の研修ではありませんが、札幌市の国際交流プラザが実施した国際的人材育成を目的とした学生インターンシップ(2022年7~9月)でも、札幌圏の全大学から数名という狭き門を突破してACE受講生から1名が採用されています。
過去のデータを含め、現時点でのACEプログラム登録者数は以下の通りです。
プロフェッショナル?コース | スペシャリスト?コース | |
---|---|---|
5期生(2022年度入学) | 41名 | 12名 |
4期生(2021年度入学) | 50名 | 12名 |
3期生(2020年度入学) | 47名 |
15名 |
2期生(2019年度入学) | 58名 | 15名 |
1期生(2018年度入学) |
※途中参加や辞退等により増減があります。
1期生(2022年3月卒業)のTOEICスコア最終成績は以下の通りです。
最高点 | 900点台 | 800点台 | 700点台 | 全体平均 |
---|---|---|---|---|
945点 | 1名 | 5名 | 10名 | 707点 |
修了要件のスコアに届かなかった受講生もいたものの、全体の平均点は707点と、日本の大学生の平均(2020年度のIPテストで501点)と比べても高い水準に到達できていることが分かります。こうした高い語学力を強みとして、ACE受講生は確かな就職?進学実績を挙げています。
<進学先?就職先の例>※2023年4月からの採用予定を含む
ヴィクトリア大学?大学院(オーストラリア)
東京海上日動火災保険、第一生命、北海道エアポート、コネクシオ、トライストーン?エンターテイメント、ニトリ、S-FIT、NTTコミュニケーションズ、ANA新千歳空港、JALスカイ、AIR DO、JTBコミュニケーションデザイン、マリークヮント、等
このように英語力という武器を携えて社会に飛び立つACEプログラム受講生が今後も増えていくことで、社会で活躍するACE卒業生のネットワークが広がり、さらには先輩から後輩へのタテのつながりも活性化され、現役のACE受講生にとって目標となるロールモデルが多く生まれていくことが期待されます。「英語ができるかどうか」ではなく、「英語で何ができるか」が問われる今の時代、それぞれの個性を生かしながら力強く生きる皆さんを応援するため、ACEプログラムはこれからも発展を続けていきます。